2003年 9月定例会 未来の渋谷をつくる会代表質問原稿

世の中の人があと一歩、やさしくなったり、あと一歩社会に関心が持てたら、もっともっといい世の中になるのではと考えています。しかし、現在、法律や条令で規制することで、 社会の空気をつくっていくことは、非常に困難です。政治とは本来、条例や法律をつくる ことだけでなく、「自発的な意識のもと、みんなでつくりあげるもの」という思いでいます。

考えてみると、僕らは20世紀に豊かさの象徴として、高度経済成長期に言われた三種の神器に代表されるように、モノの豊かさを追い求める過ぎたため、ココロの豊かさを疎かにしてしまったと感じます。豊かな暮らしに心の豊かさは不可欠です。モノの豊かさと心の豊かさのバランスをとることが大切だと考えます。今、デフレや不景気などといわれています。僕はそれをすべて政治や社会のせいにするのはどうかと思います。まずは自分の生活を自分自身で豊かにすることを考えてみたらどうかと思います。自分の生活の質を向上させるためには、お金をかけることがすべてではないと考えます。

日本人の生活水準は世界と比較しても高水準です。しかし、昨年2ヶ月間かけてアフリカ・ヨーロッパを旅してきて感じたことは、悔しいかなGDPで日本より低い順位にある欧州アフリカ諸国の生活は非常にクオリティの高いものでした。住居の問題は限られた土地ということもありますが、仕事と余暇の時間比率や、余暇の過ごし方、などには歴然とした差があります。また、生き方に対する考え方にも差があります。ゆっくりと自分の生き方を考える時間を作り出せる環境。さらにゆっくりと余暇を過ごせる環境作りをプロデュースしたいです。今、にわかに脚光をあびている言葉、「スローライフ」「スローフード」などの考え方には強く共感します。また、教育にしてもチョット自分が損をしても、他人が喜ぶことに幸せを感じるという視点をもう一度、考え直してみたいものです。

国や地域が個人を補償するという、他力本願的な考え方ではなく、個人が国や地域を補償しているというんだという意識を持つことが、本当の意味での自立した個人だと思います。そういった自立した個人のあつまる社会は、暮らしやすい社会だと考えます。モノによって豊かになることだけでなく、心を豊かに太らせることで、その2つの豊かさのバランスを理解し実践することで、ライフクオリティの向上を目指したいです。

そのためには、まだまだ若輩ではありますが、今まで学んできたマーケティング経験を活かして、条例や法律に頼るだけでなく、先ずは街の空気を変化させることから取り組みたいと考えています。自分の生まれ育った街、大好きな街、そして情報発信力のある街、渋谷区で、みんなが街に対して、あと一歩関心を持ってもらえる空気をみなさんと一緒につくっていきたいと考えています。

そんな思いを込めて、未来の渋谷について考える仲間、未来の渋谷をつくる会を代表して、今回、7つの施策のご提案及び、ご質問をさせて頂きます。どうぞ、よろしくお願いいたします。今回の項目は、7つです。「地域通貨の導入」「学校という場の活用」「スポーツとのふれあい」「街の美化について」「こどもの遊び場について」「ペットという家族の遊び場について」「Eco−epoch都市プロジェクト(仮称)について」になります。

まず最初は「地域通貨の導入」についてです。地域通貨とは、特定の地域内で流通する‘価値’の媒体です。法定通貨(円・ドル等)では、表現しづらいコミュニティー独自の価値を流通させる能力を持ちます。コミュニティー独自の価値とは、社会貢献・ボランティア/教育・生涯学習/資源循環・リサイクル/生活環境 等々が挙げられます。

僕達が普段使っている「お金」は法定通貨と呼ばれ、国の法律に基づいて中央銀行(日本の場合には日本銀行)が発行し、法律によって国全体で強制定期に流通させているものです。しかし、地域通貨はのこの法定通貨とは全く異なるものです。簡単にいうと、特定の地域でサービスや物を交換するために使われる、実際のお金に替わる手段です。

現在、国内外問わず、この地域通貨のシステムが試みられています。例えば、紙幣式ではカナダのトロントの「トロントダラー」、滋賀県草津市の「おうみ」。通帳方式では、北海道下川町の「フォーレ」。口座方式では、スイスの「WIR」。などなどがあります。

また、世界の中でもっとも活発に流通している事例としては、アメリカはニューヨーク州イサカ市の「イサカアワーズ」があります。これは、1991年11月にアメリカのニューヨーク州イサカで導入された地域通貨です。その発行方式は「集中管理方式」で、紙幣を発行しています。運営しているのは、NPOであるIthaca Hours inc.。イサカ市では1987年からLETSが導入されていたのですが、LETSの事務手続きを簡略化するために、紙幣タイプの地域通貨を導入しました。アワーという名称は、我々(our)と時間(hour)をかけたもので、参加者の能力を時間というモノサシで公正に評価したいという意図が込められています。現在1アワーズから1/8アワーズまで5種類のお金が発行され、1998年では、人口3万人の町で6, 700アワーズの紙幣が流通しているそうです。

ちなみに、LETS(Local Exchange and Trading System)は、1983年、カナダのバンクーバー島コモックス・ヴァレーでマイケル・リントンにより考案された地域通貨です。LETSは、紙幣を発行せず、相互に通帳を持ち、当事者どうしで決済します。つまり、発行方式としては「相互信用発行方式」です。口座を管理するために事務局があるものの、取引とそれに伴うお金の発行は、当事者の合意によって行われます。現在、各地域独自の制度に作り変えられ、カナダ、イギリス、オーストラリアを中心にして、リントンによれば、世界で2,000以上の地域に拡がっているそうです。
日本では、かつて地域通貨と類似したものとして「結」「講」などがありました。現代では、こういった制度は、もはや消えてしまったと言えるかもしれません。しかし、そこにあった助け合いの仕組みを再び作り出そうという動きは、現在も活発に行われています。例えば、コミュニティをよみがえらせることを目的とした地域通貨の導入が、全国に広がっています。最初の取り組みは、1991年に生活クラブ生協神奈川で行われた「神奈川バーターネット」の実験です。 これは、LETSを利用したもので、4ヶ月間で175人が参加し、220件の取引があったそうです。
1995年には愛媛県の越智郡関前村で、異なる世代同士のコミュニケーションを目的に、 タイムダラータイプの地域通貨が導入されました。名称は「だんだん」といい、「重ね重ねありがとう」を意味しているそうです。
1999年には、千葉県まちづくりサポートセンターが「ピーナッツ」という名称でLETSタイプの地域通貨を始めました。ピーナツは地元商店街で使用でき、これまで60人の参加者の中で7万ピーナッツが流通したそうです。また、同年には、滋賀県で草津市コミュニティ支援センターが、「おうみ」という紙幣タイプの地域通貨を発行しました。参加者は個人50名、36団体、1600おうみが流通しているそうです。今では、タクシーでも利用できます。その他にも、全国で300種類以上の地域通貨が運営されています。
うだうだと、難しげに話してしまいましたが、地域での「助けてほしい」「何かお手伝いしたい」という気持ちをつなげるための手法として、日本でも各地で始められています。家事援助などのボランティアをした時間を貯めて、自分や家族などに助けが必要になったときに引き出して使うしくみで、地域コミュニティづくりを目的としているものなのです。
ご存知の方も大勢いらっしゃると思いますが、すでに渋谷区でもアースデーマネーという地域通貨があります。

渋谷区がこの地域通貨制度に関わり、導入した場合、メリットとしては、区民によるボランティアや地域貢献活動を促進することで、裾野の広い、区民参加型のまちづくりを推進する。地域に対するボランティアを活性化させることは、単に地域活動を活性化させるだけにとどまらず、区民の地域意識の向上、自分の街をホームと思えること。今、失われつつある近隣生活圏におけるコミュニティの再形成。小中学生を中心とする総合学習の活性化、地域の景観や環境、治安等の維持などの副次的効果に繋がる可能性を含んでいます。。

また、ボランティアに対する報奨として活用することで、ボランティアや地域活動の活性化が期待できる。新たな参加者を求めているボランティアや地域貢献活動にとっては、参加者の裾野を広げたり、活動の認知を高めたりすることができる。

さらに、区民(個人、学校、町内会等)のメリットとしては、地域通貨を集めることで、何らかの報奨(精神的、実利的等)が得られる。報奨の内容としては、表彰、景品、公共施設の利用、予約、商店・事業者等の協力による商品・サービス等の割引など、多岐にわたる内容が考えられます。例えば、せせらぎのベット待ち順位に、地域通過の取得ポイントを加味することで、地域に貢献した人が、優先的にせせらぎに入れるなんてこともできるんです。

商店・事業者のメリットとしては、地域通貨に参加することで、地域貢献意識の高い事業者としての姿勢を示すことができると同時に、ボランティア参加者を集客することができる。しかも、商店は、地域通過を単なる割引クーポンとしてではなく、商店のPRや商店街活動等に再利用して循環させることができると考えられます。

ボランティアや地域活動の活性化が促進されることは、ココロの豊かさが取り戻せることに繋がると考えます。是非、渋谷区でも地域通過の制度を取り入れてください。

続いて、「学校という場の活用」です。今年の7月に渋谷区の学校でこんな授業が、行われました。その授業は、ミュージシャンの坂本龍一氏が9.11のNYテロに現地で遭遇し、彼の音楽活動を含め人間というものを考え直す切っ掛けとなり、人間の凶暴性はどこからくるのかということを探りに、人類の発祥の地といわれるアフリカを訪れたものがDVD写真集となり、学研の教材となったことから始まりました。取材された場所が、ケニアということもあり、ケニア出身のマラソン選手、元S&B食品所属で、元渋谷区住民、ソウル五輪の銀メダリストであるダグラスワキウリ氏を特別講師として招き、鉢山中、神宮前小、鳩森小の3校で特別授業を実施しました。

この授業では、「戦争と平和」「地球環境」をテーマにDVDを使って行いました。子ども達にとっては、映像と実際のケニアで暮らす人の話を直接聞くことで、テーマに掲げた、「戦争と平和」「地球環境」について考えるということが、しっかりと心に残るものとなりました。また、子ども達の感想文を読むと、まだ見ぬ外国のこと、文化のこと、自然のことが子ども達の小さな常識に、とても大きな刺激が与えられていることが伺えます。この感想文のコピーを後ほど、教育長にご提出いたします。すっごく、子ども達にメッセージが刺さっていることがわかります。笑っちゃうのでは、マサイ族の家は牛の糞で作られています。子ども達はウンコネタがやっぱり大好きなのか、このことを沢山の子どもが書いています。でも、牛の糞で家をつくるなんて、すっごく環境にやさしいね、なんてしっかりと主旨は伝わっているんです。

“学校という場”を先生以外の大人とも触れ合う場所として活用することは、子どもたちだけでなく教師、さらには地域の方々にも好循環を生む場となりえる可能性があります。他にも例えば、お年寄りが子ども達に昔の遊びを教える機会や、地域の会社に体験学習しに行く機会や、世界の様々な国の人が毎回学校を訪れる機会をつくるなどを支援することなどが考えられます。しかし、現状ではこういった取り組みは、各学校単位で行われています。各学校に任せることで、学校の特色を出すということはいいことなのですが、学校だけでは限界があると考えられます。こういったソフト面に関して、もう少し区が主導で、そのやり方や講師のブッキング等をしていくことをご検討願えないでしょうか。他にも例えば、画一的にするという意味でなく、一部の学校ではすでに実施している、お年寄りが子ども達に昔の遊びを教える機会や、地域の会社に体験学習しに行く機会や、世界の色んな国の人が毎回学校を訪れる機会をつくるなど、各学校の特色づくりを、支援することなどが考えられます。子どもの頃のこういった出会いは、大人になっても子ども心にささっているものです。僕は神宮前小学校だったのですが、その時、今は亡くなってしまった冒険家の植村直巳さんが、学校にきました。山の写真を見せてくれて、自然はスゲー、大切にしなければって教えてくれました。これが直接、僕自身の今の活動に結びついているとはいいませんが、やはり心に残っています。ココロを豊かにしてくれるものでした。是非、ご検討下さい。

次に、「スポーツとのふれあい」です。現在、スポーツ振興といえば、そのスポーツをする場所などの提供や確保に重きが置かれがちです。しかし、その場所を確保するには多大な費用が掛かっていたりします。スポーツの語源のデポルターレというラテン語は、「放つ」「気晴らし」「フラストレーションを取り払う」といった意味ともいわれています。古代は体を動かした時だけでなく、歌を歌ったり、気持ちのいい景色をみたりしたときにも、デポルターレといったそうです。スポーツは決して体を動かすことだけではないと考えます。例えば、コトバは悪いかもしれませんが、高齢者にとって体を動かす場が、提供されたからといって必ずしも、活用できる人たちばかりではありません。そこで、発想を変えて、スポーツを観戦に行くことで「気晴らし」といったデポルターレを感じてもらえたらと考えます。例えば、65歳以上の区民の方が、スポーツ観戦をする場合は50%offの入場料で観戦できたり、またお孫さんと行く場合は1人までそのお孫さんの入場料は免除されるといったことを提案したいです。「おじいちゃんとスポーツ観戦に行くとタダになる!また連れてって!!」なんてなると、お年寄りと子供達の間に、コミュニケーションが成立したり、各スポーツチームにとっても新たなファンの獲得につながったりするでしょう。また、学校を開放し、先ほどご提案した「学校と言う場の活用」につなげてもいいと思います。
神戸ではサッカーのカズが、学校を回って、子ども達に夢を持てよっていってます。その後にカズに会った子ども達は、そのチームを応援するんです。住民・スポーツチーム・行政のそれぞれにメリットのあることと思います。プロジェクトの負担金を話しうこともできるでしょう。プロスポーツ球団とこういったコラボレーションをしていくことで、すでにある「こども夢チャレンジ」のようなプログラムもより、太いプロジェクトとなることでしょう。また、このことは、スポーツだけではなく、演劇や、音楽鑑賞にも応用できるアイデアです。是非、ご活用下さい。小さいファンが増えるということは、エンターテイメントを提供するところならばどこでも基本的に前向きに考えるはずです。

次に「街の美化について」です。これについては、「アダプト・プログラム」の採用を提案します。「アダプト・プログラム」は区民と行政が協働で進める、新しい「街の美化プログラム」です。アダプト(ADOPT)とは英語で「○○を養子にする」の意味です。一定期間の公共の場所を養子にみたて、区民が里親となって養子の美化(そうじ)を行い、行政がこれを支援します。区民と行政が互いの役割分担を定め、両者のパートナーシップのもとで美化を進めていく施策です。実際に契約書を交わし実施していきます。具体的には、例えば駅前や、公園などを、その地域のボランティア団体だったり、企業だったり、商店街、もしくは小中学校でもいいと思いますが、その団体とそうじや美化活動、活動報告の義務を契約をします。区側は、そうじ用具の提供、安全指導(障害保険の加入)サインボード(看板)の掲示をします。このサインボードが意外に重要で、駅前や公園にどこがそうじしているということを掲出することで、そうじする側のモチベーションを上げ、かつ商店や企業にとっては、宣伝にもなります。これは、アメリカで始まった考え方ですが、現在、日本の幾つかの自治体では実施されていて、2003年5月現在では、約120件となっています。通常このアダプトプログラムは、行政がその地域に住む住民や、企業と取り組むプログラムですが、渋谷区の場合、他の自治体と比べ、来外者が非常に多いのが特色です。特に来外者の多いエリアで住民、企業がそうじを請け負うだけでは、来外者が出すゴミに対し、まかないきれるのかという懸念もあります。最近では、幾つかのエリアで、来外者に対し、そうじへの参加窓口を持ったり、ポイ捨てという行為に対して啓蒙プロモーションをしているNPO団体が、渋谷区内にいくつか存在します。そういったNPO団体と共同していくことで、渋谷区ならではのアダプトプログラムを採用しては如何でしょうかと、ご提案いたします。

続いて、「子どもの遊び場について」です。最近、渋谷区内の子ども達の遊び場は、昔と比べ、非常に制限されたものになっていきています。キャッチボールすら満足にできる場所がないのが現状です。僕が子どもの頃は、まだ空き地とかあって、そこで自由に遊んでいました。しかし、今、区内でそういった子どもの遊び場は探すのが困難です。

子どもの頃を思い返すと、外での様々な遊びを通じて、大切なことを学びました。仲間ができ、ケンカしたりして、時には怪我したりしてしまうこともあります。他には、深い穴を掘って感じた達成感、作った基地が壊れてしまい感じた、失敗した時の悔しさ。子ども達はそんな自由な遊びを通して、何かを学び、生きていく力を育んでいくんだと思います。
子どもにとって、食べること、寝ることと並んで、自由に自分達で発想をしながら、工夫しながら遊ぶということは、本当に大切なことだと思います。

そんな、大切なことを、万が一の事故を気にするあまり、大人が妨げているってことがあると感じます。そうは望まない大人と子どもがいても、ほとんどの公園は、なにかしらのルールがあって規制されていて、もっと自由に子どもに遊びという学びをさせてあげたいという人達に対しての場がないのが現状です。

「冒険遊び場」というのをご存知ですか?「冒険遊び場」は1937年にスウェーデンではじまり、現在、日本の各地で約130箇所あります。近くでは、世田谷の羽根木公園にあるプレイパークが有名です。「自分の責任で自由に遊ぶ」というモットーに賛同する人達が集まり、やんちゃな子ども達の笑顔で溢れています。そんな「冒険遊び場」が期間限定ですが、地域住民や西原スポーツセンターの協力でこの春と夏の合計6日間、スポーツセンター横のスペースに誕生しました。子ども達は水を撒き散らし、穴を掘って池を作り、
もらってきたタイヤを転がし、青竹でやぐらを作ったり、ベニヤで基地や看板を作ったり、ホント自由に遊んでいました。子ども達のやんちゃな笑顔は財産です。

「冒険遊び場」の運営は遊び場となる場の確保と、遊び場を監視するプレイリーダーが数名いれば出来るのです。コストの面から見ても非常に安価です。先日実施されたものは、ボランティアと持ち出しで運営されました。「自分の責任で自由に遊ぶ」ことを望む親子に対して、渋谷区が恒常的に遊び場を提供することをご検討頂けないでしょうか。

私たち人間のライフクオリティの向上に大きく関わっている、ペットについてのご提案です。ペットがいることで、心が安らいだり、病気の治療に役立っている人もいます。ペットと一緒に暮らす人にとっては、ペットというより家族の一員なのです。

現在、渋谷区の公園は、ペットを連れて行くことが出来ない、もしくはリードをつけなくてならない規則になっています。しかし現状では、代々木公園なんかをみると、朝夕の時間帯はペットが放し飼い状態になっています。犬が苦手な人にはたまらない状況です。一方、ペットを飼う人にとっては、じゃぁどこで散歩すればいいの?という状況です。

この両者の懸案事項を解決する策として、ドックランの建設をご提案します。ただ、一方的に飼い主側を保護するような施策はどうかと思います。実際、一部のモラルの低い飼い主がいるのも事実です。そのお陰で良識ある飼い主達も不快な思いをすることもあります。
人間も動物も、共に暮らしやすい街、共に楽しめる遊び場をこの渋谷区でつくれたらと、
強く思います。その懸案事項を解決する案として、飼い主達にマナーを啓蒙するNPO団体を行政とともに設立し、ドッグランの運営を委託していくということをご検討願えないでしょうか。

そのNPOは、その名もジェントルワン。カワイイでしょ。紳士という意味のジェントルと
犬の鳴き声ワンです。昔、70年代にラブアンドピース運動が流行った時に、黄色いスマイルマークがありました。構造としては、それと同じ構造で、ラブアンドピースだぜという代わりに、ペットの飼い主としてのマナーはちゃんとしているよという人がこのマークを持つことが出来るという仕組みです。NPOなので、自前で資金を稼がなければなりません。このNPOはこのマーク入りのグッツを販売したり、企業と共同でマーク入りのペットフーズを開発したりしします。また、ドックランの運営や、その脇でトリミングショップを経営したり、犬と一緒に入れるカフェを経営したりもします。そしてどの活動を通しても、飼い主に対してのマナー啓蒙メッセージを発信して行きます。なかなかいいでしょ。
ご検討下さい。

最後に、「「Eco−epoch都市プロジェクト」(仮称)の発足についてです。区長の所信表明で、NPO団体・ボランティア団体を積極的に支援するとのコメントがありました。
しかし、実際世の中には、NPO・ボランティア団体があまた存在します。どこのNPO・ボランティア団体を支援し、一緒に施策に取り組んでいけばいいのか、判断が難しいのが現状です。また、行政に対し、援助を求めてくるNPO・ボランティア団体の中には、しっかりとした運営が出来ていない団体もあるのも現状です。

とは言え、NPO団体・ボランティア団体と共に様々な施策に取り組んでいくことは、大切な視点であることは言うまでもありません。その為には、行政側が主導をとり、必要な施策を考え、提案し、それにあった団体を行政側から探す、もしくは作るという視点と、援助を求める団体をしっかりと見極める視点が必要です。

それには渋谷区が必要な施策を討議検討して、提案していくことが重要なポイントとなります。正直すべてを行政側に委ねるのでは、なかなか実現が難しいと感じます。そのことに長けた人材が必要になってくると考えます。多方面から集めた人材で、プロジェクトチームを組み、必要な施策を討議検討し、専門のプロジェクトチームを設置することを提案致します。そのプロジェクトチームには、有識者・区民(NPO・ボランティア団体)・研究機関・企業から人材を募り、そこに行政サイドが加わります。外の人材の経験と知識を積極的に受け入れることは、区役所内の活性化にも繋がると考えます。区長直轄、もしく企画部直轄のプロジェクトチームというのはいかがでしょうか。

最後に、このプロジェクトチームのネーミングに「Eco−epoch都市プロジェクト」を提案します。エコロジーのエコに、新段階、新時代という意味のエポックというコトバの造語です。新時代・新段階の環境を考える都市、「Eco−epoch都市渋谷」。単に環境だけを考えるので無く、新しい時代を考え、リードする渋谷です。

以上7つについては、条例や法律に頼るだけでなく、先ずは街の空気を変化させることができる取り組みと考えています。やはり、こういう新しい試みは、この渋谷区が積極的に取り組んでく義務があると思うんです。これはみなさんも同じようなことにあったことがあるんだと思うんですが、どこに住んでいるの?なんて質問されて、「渋谷区」って答えると、必ず「いいね」って言われませんか?それだけ注目される場所だし、それだけ情報発信力、影響力のある場所なんです。これからは、地方行政が積極的にリードしてく時代になります。影響力のある場所として、渋谷区は、その旗の振り手として進んでいく区になる義務があると思います。提案ならびに質問として、ご検討よろしくお願いいたします。

区長答弁
「未来の渋谷をつくる会」を代表しての長谷部健区議会議員の質問に答えます。
長谷部議員のご質問は、20世紀は、モノの豊かさを追求し、心の豊かさが疎かになっている。世の中の人があと一歩人にやさしく、あと一歩社会に関心を持って、そして心豊な社会を生み出していくためには、法律や条例で人をしばることでなく、また、全てを政治や社会のせいにするのではなく、自らが主体的に生活の質を向上させようという主張であります。私は共感を覚え賛意を表したいと思います。
 これまで、日本は、伝統的に「公共性(おおやけ)」といえば、「お上」が担うものとされてまいりました。これを「お上」でなく社会の力によって新たな「公共空間」を構築することが必要であり、そのため、中間集団とりわけ、NPOやボランティア団体の力の結集が必要であるという主張であります。
 そのため、質問は7点に分かれておりますが、ご主張はただ一つ、NPO・ボランティア団体の支援基盤の整備と区との協働のあり方についてであります。
 「?エコ・エポック都市プロジェクト」の提案はNPO、ボランティア団体に対する支援のあり方についての検討委員会の設置であり、「?地域通貨の導入」は、ボランティア活動推進のための基盤整備の提案であります。
 そして、「?学校の場の活用」、「?スポーツとのふれあいについて」、「?街の美化について」、「?子どもの遊び場について」、「?ペットという家族の遊び場について」は、それぞれ、心豊な社会を生み出すためのNPO、ボランティア団体と区との協働のあり方についての提言であります。
 私は、長谷部議員が、これまでの職歴やボランティア体験を生かし、これに推敲を重ね、今回のご提言であると考え、その真摯な取り組みに敬意を表したいと思います。
 以上の考えに立って、順次お答えします。

 ?まず、「エコ・エポック都市プロジェクト」については区として早期に検討すべき課題であり、早々に区長管轄のプロジェクトチーム設置を検討し区議会に報告したいと思います。

 ?「地域通貨」については、ボランティア活動の推進のため、避けて通れないという認識を持っている課題であります。プロジェクトチームを設置した際、その中での検討テーマとして取り上げたいと考えます。

 ?「スポーツとのふれあい」のご主張でありますが、着想は優れていると思いますが、「みる」といえば、スポーツだけでなく、演劇も「みる文化」であります。考え方として他方「きく文化(音楽)」も同じ発想であります。長谷部議員の発想をお借りし、実現のために検討したいと思います。
 ?「街の美化」であります。本区への来街者は、益々多くなり、他方、商店街や町は、高齢化が進んでおります。しかも、歩行禁煙を求める区民の声は、大きくなっており、その啓発のあり方は、現在のままでは、壁に突き当たっている感があります。NPOによるアダプト・プログラムの採用は、傾聴すべき発想であり、早速検討を命じたいと思います。

 ?「子どもの遊び場」についてのご提案でありますが、たくましい子どもの育成のためには、「自分の責任で自由に遊ばせる」ということは、かねてからの課題であります。今後、冒険遊び場の提供を多角的に検討したいと思います。

 ?「ペットという家族の遊び場について」であります。
 ドッグランについては、都がすでに社会実験として設置しており、利用者や住民の意見を聞いている段階であります。ゲートボールや少年野球のボール遊びなど、様々の公園利用形態の中で、ドッグランをどう位置付けるのか、なお検討しなければならないと考えております。

 以上答弁といたします。

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